2009年3月17日火曜日

若田部昌澄 教授の矛盾点

月刊『VOICE』2007年2月号において、早稲田大学教授若田部昌澄氏は、「フリードマンが見直される年」と題して、「フ教授[ミルトン・フリードマンの略]の言いたい核心は『金融政策の失敗がなければ市場経済は良好に機能する』と言うものである」と偉そうに書いた。

だったら、日本だけでなく、今の英米の不況、金融危機でも、「金融政策の失敗」があった、ということになる。具体的には、彼らが信奉し、日銀が見習えと声高に言っていたグリーンスパン議長か、
現在のバーナンキ議長の「金融政策の失敗」があったことになる。

しかし、若田部昌澄などのリフレ派は、そのような都合が悪い話には触れないで、金融危機に対する日銀の対応がアメリカより劣っていると論点のすり替えをしている。

月刊『VOICE』 2009年2月号「フリードマンの警句」において、フリードマンは正しく、日銀の失政は明らかだとしている。

「フリードマンは、金融政策の効果には「長くかつ可変的なラグ」があると述べていた。」と指摘していると同時に、若田部は、2006年夏から、景気動向指数の一致指数が悪化しているから、タイミング的に
日銀のゼロ金利解除が今回の不況の原因、つまり明らかな外需減少ではなく、不況は日銀の緩和解除によるホームメイドとしているのである。

都合のよい断片だけを取り出して、自説を主張する、リフレ派にはこうした下品な性向が頻繁に見受けられるのである。

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